看護師国家試験が来日外国人にとって楽になりました。

EPA=経済連携協定に基づいて
来日した外国人も各地で試験に臨んだ様子を
マスコミを通してご覧になった方も多い事と思います。


今回の試験は、
外国人の受験者にとってこれまで大きな壁になっていた
難しい漢字のことばを、易しいことばに言い換えて
行われた事が大きな変化でした。


EPAは、

3年前に日本がインドネシアやフィリピンと
それぞれ結んだ協定で、
投資や貿易の自由化や人材交流などを通じて
経済の連携を強化することが目的です。


この協定に基づいて
インドネシアとフィリピンから来日した
外国人看護師は455人に上っていますが、
試験に合格して日本の国家資格を取得したのは、
これまでわずか3人にとどまっています。


厚生労働省は、
試験問題で使われる難しいことばが
大きな壁になっているとして、
今回初めて、専門用語以外の難しいことばを
できるだけ易しいことばに言い換えたり、
日本語の病名には英語を併記したりするなどの対応を取りました。


外国人の看護師は、
来日してから3年以内に国家試験に合格しなければ、
日本で働き続けることができません。


政府は滞在できる期間をさらに1年延長する方向で調整していますが、
成績や仕事の意欲など一定の条件を満たさないと延長が認められず、
帰国を迫られるケースもあるということで、
3年前にインドネシアから来日した91人にとっては、
これが最後の受験機会になる可能性もあります。


3度目の受験となるあるインドネシア人の受験生は
「去年の試験より簡単に感じました。ことしは合格したいです」
と話していましたね。

このニュースを聞いてどの様に受け止められましたか?

日本人同士でも、思いが中々伝わらないもどかしかを
感じた事があると思います。

意思の疎通をはかる上では、言葉の壁は大きなものがあります。

特に、命に関る看護の場面では、言葉の壁は尚更ではないでしょうか?
一刻を争う緊急の場面で、言葉がスムーズに伝わらなかったり
意味を取り違えたりしたら、どうなりますか?
書いている漢字が分からないと手間取ったらどうしますか?


難しい漢字の言葉を易しい言葉に言い換えたり

日本語の病名には英語を併記したり

と言うのは、
外国人の受験生にはになるでしょうが、
治療を受ける日本人にとっても、
同じ職場で働く、日本人の看護師にとっても
少なからずを与える事になるのではないかと思います。


国家試験を受けるのであれば、
その国の言葉を理解するのは当然の事です。


現在、ドイツに住んでいる薬剤師の同級生がいます。
彼女は、日本の国家資格はドイツでは使えないから、
ドイツで薬剤師の試験に合格しなければ、仕事が出来ません。


勿論、試験問題も何もかも全てドイツ語です。(当たり前ですけど。。。)
日常会話に支障はない語学力を持つ彼女でさえ、
受験問題を解くのは難しいと言います。

けれども、難しくてもやるしかないのです。

資格をとって働き出した時に困らない為にも、
その国の言葉で受験し、合格するしかありません。


だからこそ、
その難関を突破して合格した方は尊敬に値するのです。


今までに合格した3人の外国人の看護師の方は、
どれ程の努力をし、力をつけたのかしらと思いませんかsign02

EPAの協定を結んでいるから、

合格しやすいように便宜を図る

と言うのは、本当に良い事なのでしょうか?


そして、
それを進める政府は果たして良い政府と言えるのでしょうか?


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