その時は突然訪れました。
1982年8月
プロポーズをお受けしようと心に決めたその時
突然胃に激痛が走りました。
二人で遠出した帰り道での事です。
帰途のドライブインで食事をし
自宅まであと1時間で到着するという頃でした。
突然、胃が痛み、その痛みが次第に激しくなり、
脂汗を浮かべ痛みに耐える私を見て
成す術もなく彼は心配するばかりです。
かれこれ、30分以上経った頃でしょうか。
次第に痛みが和らぎ始め、
話す事が出来るようになった私を見て、
どれ程安心した事でしょう!
ようやく落ち着いた時、ふと見上げると
お月様が美しく輝いていました。
今でも、その時の事を、
まるで、一枚の絵のように思い浮かべることが出来ます。
お見合いをして、お付き合いをして、結婚を決めたまさにその日
私の体の中で癌が明確な形で動き出したのです。
勿論この時には、この痛みが
自分の命に係わる病気の為であったと知る由もありません。
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